西洋占星術の世界

西洋占星術用語ガイド

はじめて西洋占星術の鑑定をお受けになる方の中には、西洋占星術特有の用語をご存じでない方もいらっしゃるかと思います。ここでは基本的な占星術用語について、解説いたします。

アスペクト

西洋占星術では、星と星とをつなげる角度のことを「アスペクト」といいます。2つ以上の星が作る角度によってそれぞれの意味合いが強調されたり、変化したりすることを「アスペクトを形成する」「アスペクトを作る」といいます。
マイナーなものも含めるとアスペクトの数はかなりありますが、基本的なアスペクトは以下の5つ。これらを「メジャー・アスペクト」と呼びます。

吉凶混合のアスペクト(調和と不調和)
「0度(コンジャンクション)」…星と星とが創り出すアスペクトの意味を強調。良くも悪くも強烈に作用するアスペクトです。
吉のアスペクト(調和的な角度)
「60度(セクスタイル)」…調和とチャンスを意味します。
「120度(トライン)」…成功と安定を意味します。
凶のアスペクト(不調和な角度)
「90度(スクエア)」…障害や困難を意味します。
「180度(オポジション)」…緊張と切迫を意味します。
特殊なアスペクト
「グランド・トライン」…大きな幸運に恵まれるとされているアスペクト。3つの星が互いに120度(トライン)の角度をとり、ホロスコープのなかに正三角形ができている状態。基本的にグランド・トラインを形成する3つの星は同じ元素となることからその元素の特性が強調され、元素に関する幸運が得られるとされています。
「グランド・クロス」…大きな不運に見舞われるとされているアスペクト。4つの星が互いに90度(スクエア)の角度を取り、さらに2つの星がオポジションの角度を形成している状態。星と星をつなぐと、ホロスコープのなかに十字型ができあがるのが特徴です。

ホロスコープ(チャート)

ある瞬間の星の配置を切り取った天球図のこと。惑星の配置や星座などをもとに、個人のホロスコープであれば運命や性格、恋愛傾向といった様々な事柄を占うことができます。ホロスコープは12の部屋に分割されており、「1ハウスは自分自身」「2ハウスは所有」といった具合に、それぞれの部屋毎に意味が与えられています。12の部屋についての詳細については、「ハウス」をご参照ください。

ネイタルホロスコープ(出生図)

対象となる人物がこの世に生まれ落ちた瞬間のホロスコープのことです。人が生まれた瞬間だけでなく、会社の設立年月日で作られたホロスコープも「ネイタルホロスコープ」にあたります。「ネイタルチャート」「バースデーチャート」と呼ぶこともあります。

プログレス法(進行図)

人の成長と共にホロスコープも成長する…という考えに基づき、ネイタルチャートを経過年数分だけ進行させたホロスコープが「プログレス」です。例えば、現在30歳の人のプログレスホロスコープを作成する場合は、ネイタルホロスコープを30年分だけ進行させて作成します。時期的な気分や内面の変化を見るのにもちいられます。

トランジット法(経過図)

トランジット天体とは、現在星空を運行している天体やその動きのこと。それらの惑星とネイタルチャートの惑星とを重ね合わせ、アスペクト(角度)などをもとに未来を予測するのがトランジット法です。

10天体

西洋占星術において鑑定にもちいられる天体(惑星)は多数ありますが、鑑定をするうえで基本となる天体は、太陽、月、水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星の合計10天体になります。

ハウス

天球図を12の部屋に分割したことにより出来上がるのが「ハウス」です。「第1ハウスは自分自身」「第2ハウスは所有」といった具合に、それぞれの部屋ごとに意味が与えられています。それぞれの天体が何の星座でどの部屋に入っているのかで、運勢を詳細に占うことができます。ただし、出生時刻と出生地がわかっていないと、ホロスコープの部屋割は不可能。正確なハウスに分割することができません。

ホラリー占星術

ホラリー占星術は西洋占星術の一種です。相談者から占い師に質問が投げかけられた時点のホロスコープを作成し、そこから様々な答えを導き出すことができます。「逃げた犬はどこに行けば見つかりますか?」「起業はうまくいきますか?」「彼との関係は今後どうなっていきますか?」など、単一の質問に対する答えを導き出すのに適しています。

サビアン占星術

サビアン占星術は、1925年に米国の占星術師であるマーク・エドモンド・ジョーンズにより創始された、比較的新しい占星術の技法です。12の星座はそれぞれ30度ずつに分割されていますが、この1度ずつの度数に特別な意味があると考えました。ジョーンズは透視能力者に星座の名前と度数のみが書かれた紙を渡し、その一つひとつに浮かぶイメージを言葉で表現してもらうという実験を行ないましたが、これがサビアン・シンボルの基本になっています。このシンボルは360あり、例えば牡羊座の2度であれば「人間の本質を明らかにするコメディアン」、牡牛座の7度であれば「先祖の井戸にいるサマリアの女」といった風にひとつの度数に対してひとつのシンボルが割り振られています。ひとつとして同じものはありません。