西洋占星術の世界

火地風水のエレメントの特徴

西洋占星術では、「火・地・風・水」の4つの元素により星座をグループ分けしています。これを「エレメント」と呼びますが、同じエレメントにある者同士は同じグループに属しているので、本質的に似ている部分が多いと考えます。それでは、それぞれのエレメントの特徴について解説していきましょう。

のエレメント

(牡羊座・獅子座・射手座)男性星座/能動的

精神性が高く、燃え上がる火のごとく熱い心を持っています。意志の強さも特徴。ズルや不正を嫌い、正々堂々と生きたいタイプです。真実を瞬時に感じ取る本能的な直感の鋭さがあります。物事の大枠を見るため細かいことには気が回りませんが、行動力もあり、型にハマらない大胆さがあります。火で焼かれたり熱せられたりすることによって生まれるものがある一方で、火には周囲を焼き尽くすような激しさもあるのが特徴。火のエレメントは「創造」と「破壊」といった、相反するエネルギーを併せ持っているのです。火のエレメントは「創造・行動・衝動・情熱」といったものも司るので、直感的に何かを思いつき、すぐさま行動に移すことも。あっという間に芸術的なものを作り上げるクリエイティブな能力もあるでしょう。

火は風に煽られて勢いを増すことから、火にとって風のエレメントは付き合いやすい相手でしょう。同じ火のエレメントは熱い想いを互いにキープしつつ、目的に向かって走ることができるのでこちらも良い相性。とはいえ、良い時と悪い時の差が激しいのが難といえば難。一方、水のエレメントは苦手な相手。燃え上がる火に冷たい水を浴びせかけ、火のエレメントの気持ちを萎えさせます。やる気を削がれるので、接するときには注意が必要でしょう。また地のエレメントは、火のエレメントにとって頑固でやりづらい相手。どんなに説得しても自分の意見を曲げないのでウンザリするかも。しかもやる気満々になっている火に対して地は「裏付けはあるの?」などと超現実的な態度。苦手意識を感じてしまうかもしれません。

キーワード直感・精神 相性の良いエレメント火・風 相性がイマイチのエレメント地・水

のエレメント

(牡牛座・乙女座・山羊座)女性星座/受動的

4つのエレメントの中で唯一“固形”であり、形を保っているのが地のエレメント。そのため地のエレメントは、しっかりとした目に見えるもの、確かな価値のあるものを重視する傾向にあります。慎重で超がつくほど現実的で、安定を求め、安全な環境を好みます。ですから一時の感情や状況に流されるといったことはまずありません。また地のエレメントは「五感・実利・堅実・固定」といったものも司ります。冒険や遊びの部分が少なく、少々面白みに欠けるところはありますが、目的遂行能力は人一倍あるといえるでしょう。「形あるものにこそ価値がある」と考えるので物欲はかなり強いといえます。また、失敗を避けて着実に歩みを進めたいタイプなので、スタートダッシュは遅れがち。即断即決を求められるような場面では、チャンスを逃してしまうかもしれません。

いつでも熱くて早急で火のエレメントは、まったく共通項を見いだせない相手。「無計画でついていけない」と感じることも多いけれど、その行動力を見習えば得るものは大きいでしょう。同じ地のエレメントは仲良くできるし、安心感のある相手。ただ、失敗もないぶん大きな発展は見込めないかもしれません。風のエレメントの軽薄さには呆れてしまいそうですが、いいかえれば風には柔軟性があるということ。その影に知性が隠されていることにも気がついて。芯はしっかりしているけれど少々頑固な側面のある地のエレメントにとって、水のエレメントの情緒的な側面は魅力的。水のエレメントとの交流を通して、地のエレメントにも人間的な温かみがプラスされていくはずです。

キーワード感覚・物質 相性の良いエレメント地・水 相性がイマイチのエレメント火・風

のエレメント

(双子座・天秤座・水瓶座)男性星座/能動的

風のエレメントは、それこそ風のように軽やかで自由な性質を持っています。「自由・知性・分析・コミュニケーション」といったもの司る風のエレメントは、柔軟な思考能力と情報収集能力、社交能力に秀でているため、それらをもとに有益な人間関係を築くことができるでしょう。また、同じ場所にとどまることのない風は、常に新鮮な情報や新たな交流を求めて、人から人へと移動する傾向にあります。そこで得た知識や人脈を自身が活用するだけでなく、風のエレメントは人にも提供。そうすることで、風のエレメントは自分の得たものを世の中に還元しているのです。風のエレメントはそのようにして「知識の吸収→広める」といったことを繰り返し、人や環境に縛られることなく軽やかに生きていきます。

テンポよく物事を進めたい風のエレメントにとって、即断即決が信条の火のエレメントは良い相性。ダイレクトに反応が返ってくるので、一緒にいて楽しいと感じるでしょう。また地のエレメントは真面目すぎて、風のエレメントからすると物足りないかもしれませんが、「着実性」や「実利を上げることの大切さ」を教えてくれるはず。風のエレメントの知性を、地のエレメントがしっかりとした形に落とし込んでくれるでしょう。一方、水のエレメントの感情的でジメっとした態度は、ドライな風のエレメントには耐えがたいものかもしれませんが、冷たいと捉えられがちな風のエレメントにとっては勉強になる相手。異なる性質を受け入れることで貴女自身も成長できるし、情緒的な魅力が加わります。

キーワード思考・知性 相性の良いエレメント火・風 相性がイマイチのエレメント地・水

のエレメント

(蟹座・蠍座・魚座)女性星座/受動的

水のエレメントは情緒的で、合理性よりも感情を重視するタイプ。清らかな小川の流れのように人々の心に潤いをもたらす半面、嵐の夜に荒れ狂う大海原のように激して人々に不安を与えることもあるでしょう。「情緒・好き嫌い・流動性・霊感」などを水のエレメントは司りますが、他者の心を敏感に感じ取り、影響を受けやすい傾向。付き合う相手によって印象が大きく変貌するのも、水のエレメントの特徴だといえるでしょう。高ぶった感情をセーブしきれなくなり、感傷的になることも。感情がとても豊かなのは水のエレメントの長所でもあり短所でもあります。恋人や仲間には自分の身を投げうってでも尽くす半面、非常に嫉妬深く、裏切られたと感じたらいつまでもそのことを忘れません。自分の言動を相手がどう感じるかも非常に気にするでしょう。

火のエレメントは、水のエレメントとは正反対の相手。感情表現が豊かな点は同じですが、相手の思考パターンは理解できないでしょう。冷静で着実性に富んだ地ノエレメントは、水のエレメントにとって尊敬すべき相手。水のエレメントの感情を適宜セーブし、無用なトラブルを避けてくれるでしょう。風のエレメントは、水のエレメントの穏やかな心に一石を投じ、波紋を生じさせます。風のもたらす情報は良い刺激にもなりますが、振り回されることも多いので一喜一憂しないこと。同じ水のエレメントの相手とは、感情が豊かな者同士気が合うでしょう。ただし相手に感情移入しやすいので、どちらか一方が感傷的になっているときは気をつけて。二人揃ってどんよりしてしまう可能性があります。

キーワード感情・情感 相性の良いエレメント地・水 相性がイマイチのエレメント火・風